34日目(2011.5.1)
一泊朝食5300円と割高だが、そのぶん豪勢である。
御飯をモリモリおかわりしてから出発。
尾鷲市街、コンビナートと発電所がある矢浜町を抜け、伊勢路最大の難所、八鬼山へ向かう。
その途中で予報通り雨が降ってきたので雨具を装着する。
登山口では熊出没の注意書きがあったので、さらにクマ除けの鈴も装備して入山。
湿度100%の山道をひたすら登る。
山頂の東屋で休んでいると寒くなるくらいに衣服が水を含んでいた。
前日貰ったチョコレートを頬張り、体が冷える前に再び歩き出す。
下りに入る前に見晴らし台を通った。
パンフには「絶景!」と書かれているが。
雨で景色が見えないのは残念だが、見どころもある。
濡れた古道の石畳や霧のかかった林はミステリアスな雰囲気を醸し出しており、その中を歩くのはなかなか乙である。
雨のせいかサワガニが道に出てきた。
リメンバーヤーキヤーマーと読むのだろうか。
地元では熊野古道の世界遺産登録を快く思っていない人も居るらしく、三木里登山口近くで所々にその旨の看板が付けられていた。
三木里の町に入り、ビーチ沿いの堤防を歩いていると、かっぱを着たおじさんに出会った。
浜にキャンプを張っているそうだ。
「一杯飲んでくか?」
面白そうな人だったのでホイホイついて行った。
彼は「ねこや」さん。
長年この時期にキャンプを張っているらしく、地元に詳しい。
交流も深いようだ。
キャンプに猫がよく集まってくるらしく、それで「ねこや」というニックネームらしい。
一緒にいたアンジーは音楽ライブに出演した直後にここに駆け付けたということだ。
夕食にも誘われた。
せっかくなのでご相伴にあずかることに。
宿のチェックインを済ませ、浜に戻ると二人は車でデートに行ってしまった。
かなりシュールな状況だ。
寒いし!
一旦宿に戻り、風呂を済ませてから晩飯を頂きに行った。
晩飯を頂いた、というより、宴に加わった、という感じだ。
ねこやさんの作る飯がうまかった!
椅子で寝てしまったところを起こされ、宿に戻ることにした。
帰り際にメンバーのひとり、快さんが淡麗生をくれた。
「気持だけ貰います!」
「いーや、ダメだ、受け取れ!」
酔っ払いめ。
しかし僕も酔っ払いなので普通に受け取って宿に向かう。
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